21あった。(創作TALK2021_22)

日記

2021年に参加したイベントの数です。

この記事を書いた人

やまおり亭(やまおり・てい)
創作サークル・山折書亭名義にて〈男と男の情と飯と酒〉を標榜し小説を書く。代表作に『杯傾ける縁側』など。「紙本祭」をはじめとする、ゆかいな各種オンライン即売会の主催も務めています。

創作TALK初参加です! 年末年始に、創作に関する記事をまとめるという素敵な企画。

昨年末に企画の存在を知ってから、今年こそはと思っておりました。

メチャ長いよ! なので、さくっと概要をチェックしたい方は以下4枚の画像をご覧ください。(創作TALK公式様/@create_talkにて配布されていたテンプレートをお借りしています。ありがとうございます!)

「創作とイベント」

今回のオプションテーマは「創作とイベント」。

今年も昨年と同様、オンラインイベントと共にやってきた1年間でした。下半期はリアルイベント復活の兆しも見えてきてわくわく!

オンラインイベントを続けていくと決めた話

pictSQUAREというオンライン即売会サービスを利用し、2020年夏より「紙本祭」という創作紙の本&紙ものオンリーオンライン即売会の主催を始めました。

次回は第四回、 2022年11月開催 !

イベントにサークル参加した経験は幾度かあれど、まさか自分が主催をすることになろうとは。人生、何があるかなんてマジでわからんものですね。

それはさておき。紙本祭がお世話になっているpictSQUAREは、2020年8月末にサークル参加費が有料となりました。それに伴い、2021年に第三回を迎えようとしていた紙本祭も、とある決断を迫られます。

ここで終わらせるべきか、参加費をもらって続けるべきか。

紙本祭は「続ける」と決めました。わりと悩まず、するっと決めました。

というのも、この頃にはオンラインのオリジナル/一次創作イベントがいくつも企画されるようになっていたからです。個々人が、自分の肌に合うイベントを好きに選べる環境が整っていると感じました。尖った主旨のイベントも増えていて、開催概要を見るだけで楽しい~!

この状況なら、自分が本当に参加したいと思うイベントを、のんびり細々やっていけそうだな。「全員に満足してもらわなきゃ!」という圧力を自分にかけずにいられそうだな、と思ったのです。

紙本祭と並行して、『教えて君のスケジュール管理|〆切、手帳、スケ管オンリー ~〆切、どうしたらお前を守れるんだ!? 教えてくれよ!~』の開催を決めたのも、これが理由だった気がする。

https://pictsquare.net/wyniajp9v9c00r65l509ksmjs02tx01j
2021/9月に開催終了@オンライン即売会サービスpictSQUARE

一人で踊り狂うぜ! と意気込んで企画したイベントだったのに、最終的に10sp埋まって嬉しかったなあ。あのとき一緒に踊ってくださった皆様、本当にありがとうございます。続編もゆるりと考えています。Twitter:@yarukaku

そういった経緯で、イベント主催を今後も自分の活動に組み込んでいくと決めたのでした。こんな言い方をすると少々大げさに聞こえますが、私のやることは変わりません。これからも、自分が参加したいイベントを細々と作ってまいります。

ところで第三回紙本祭のサークル募集をするとき「サークル参加有料になったし、50sp埋まったら祝杯レベルじゃない? 企画のボリューム増やしちゃお」って調子に乗ったら 大変でした。参加サークルさんが100を超えたあたりで腹を括った。

紙本祭は「宣伝推奨」「のんびり」「継続」あたりを運営モットーにしているので、次回は紹介企画のボリュームと運用をいい感じに整えたいです。継続のためには、誰かと共同運営にするのが理想なんだよね。そのあたりも、ぼちぼち こう。(ろくろを回す手)

こういうのはご縁なので、焦らずいきたいですね。

2022年もpictSQUAREで2つイベントやります! よろしくね!

男と男の巨大感情|性的な関わりのない男達オンリー

https://pictsquare.net/y9fmmfqglnkh6ind0t0iribqxfuat54h


第四回紙本祭|創作紙の本&紙ものオンリーオンライン即売会
https://pictsquare.net/ftq8f7k5uf2mjvlttbjt6i79nihsb14h

エッセイを書き始めた話

「〆切と新刊への、このどうしようもない愛憎、形にしてえ……」

そういう動機で筆をとり、自分で主催するスケ管イベの新刊にするべく、〆切にまつわるエッセイを書きました。小説は何度か書いたことがあるし、ブログにちょっとした日記やイベント参加レポを書いたこともあったけれど、エッセイを書くのは初めて。

エッセイ、めちゃ難しくないですか?

執筆中に発生する「これ、面白いか?」との戦いが苛烈を極めました。小説でもこんなんなったことないぞ。

小説の場合は「(プロットを経て)頭の中に展開された映像を、どう説明すれば空気の手触りが伝わりやすくなるか考えて書く」ことが多い。だからいざ本文執筆となれば、どう書くかは迷えど何を書くかは迷わないんです。

でもエッセイには映像がない。いつも自分が考えていることを、さらに具体的に突き詰めて考え、思考が飛躍している箇所があれば飛躍している理由を考え、形容詞が発生したらそれはどんな感情に紐づいているものなのか考え、修飾語が出てきたらその言葉はどんなエピソードによって導き出されたのかを考え……考え……考えることが多い!

小説を書くことが「脳内に展開された映像を文字に起こすこと」ならば、エッセイを書くことは「最終的に何になるかわからない粘土を延々と捏ね、捏ねて感じたことを正直に喋ること」であると感じます。正直に喋る行為であるから、書いてる途中に「これ、面白いか?」問答が際限なく発生する。私は、私ごときが感じたことを喋っても面白くない気がしちゃうから。

でも本当はエッセイって、誰が何を感じたかではなく、「感じたことを〈正直に〉喋る」ことのほうが面白みに直結しているんじゃないだろうか。少なくとも、私の書くものはそうであると感じています。正直な言葉って面白いから。だから、面白い感想が言える人間になる練習よりも、正直になる練習のほうがエッセイにおいては大切だし、そちらのほうが、きっと難しいのです。

ただ、最初の1本は難産だったけれど、一度書き終えてしまうとなんとなく「コツ」が掴めてくる。脳内の「これ、面白いか?」をねじ伏せるコツが。どうやら私には、思いつくままたくさん書いて、書き終えてから編集する方法が向いているようです。たくさん書くと書くことがなくなってきて、いつのまにかポロリと正直な話が出てくる。それを後から編集して、あたかも最初から正直に喋っているように見せる! ……あれ? 正直とは?

たくさん書くと自分の中に存在する矛盾を発見できる。これもエッセイを書く楽しさだと思います。

脳の、小説を書くときとは違う部分を使う体験、しみじみ面白かったなあ。自分の考えていることをするする書けるようになったのは収穫だけど、初めてのエッセイ体験がもうできないのはちょっと寂しいな。

まだエッセイを書いたことがない小説書きのみんなも、初めてのエッセイを書いて脳を混乱させよう! おすすめです。

イベント合わせの無料配布「ひとふでラジオ」も今年から書き始めたので、もう少し溜まったら本にしたい。

そんなエッセイ元年でした。

おそらく最も多くの反応を頂いたエッセイ『〆切を金で買う』。よかったら読んでみてね!(全体公開なのでログイン不要です)

15年振りに絵を描き始めた話

毎年7月に開催されている #WorldWatercolorMonth に参加しました! 水彩で絵を描いてSNSにアップするイベント。お気に入りをいくつか貼るね!

絵を描いたのは、実に15年振りのこと。特に大きな出来事があったわけでもないのだけれど、ふっと描きたくなって、ダイソーで水彩ペンと水性ペンセットを買いました。しめて220円也。

ジャムの空き瓶を筆立て代わりに机上に置いて、小さな絵をこつこつ毎日。無事に31日間、連続で絵をアップすることができました。Twitterモーメント(#WorldWatercolorMonth2021まとめ)にまとめています。

継続が苦手な私にとって、これは信じられない快挙です。大きな目標もなく、なんとなくで始めたのが良かったのかもしれないな。

とても楽しい1か月でした。決して上手くはないけれど、私は自分の描く絵が結構好きだったんだよなあ、そういえば。

前まで「上手じゃないけど好きなもの」をオープンにすることに抵抗があったのですが、これ以降はちょっと自分を許せるようになった気がします。やったね!

2021/1月~4月

ここからは時系列で振り返っていきます。まだまだハチャメチャ長いよ!

2020年にまーーじでこれでもかとオンラインイベントに参加したので、2021年はちょっと抑えめにしようとしていた片鱗が見える。

テキレボは初参加でした! 刷り上がった新刊を会場に直で持ち込むギリギリ参加だったため、数時間のみですが発送作業のお手伝いにも参加できました。楽しかったな……。

そんなこんなで完成した新刊がこちらです。

小説『杯傾ける縁側』

沢山刷ったので、書店委託にも初挑戦しました。メロブさん主催のエアイベントに参加するためです。

昨今は調べる気力さえあれば、大抵のことに挑戦できるのだなあ。「調べてないからなんとなくできないこと」、書店委託以外にもたくさんある気がするので、ぼちぼち潰していきたいです。

文学ZINE『白壁庵の恋、もしくは白泥百日戦争の開幕。』

こっちは、吉祥寺で開催された「横丁ZINEフェスタ」合わせで作ったもの。「書き出し縛りの短い物語を集めて交換会しよう!」というイベントでした。

ZINEと名のつくイベントに参加したのは、これが初めて。

今までは同人誌イベントにしか参加したことがなかったので、これを機に同人誌とZINEの違いについて調べました。結論:違いがわからん。

わからなかったので、同人誌と同じノリで作って提出した結果、なんの問題もなく周りに溶け込めた。ZINEと同人誌、呼び名の違いは「文化の流入元が英語圏か日本語圏か」ってだけなんだなあ、たぶん。身を投じてみないと消えない心理的な壁を壊せたような気がする。視界に入る世界が少し広がったイベントでした。

紙版は完配。Web再録してます。

ZINEに対して「写真とかイラストとかアート系の人が作る、フルカラーのお洒落なやつ」という漠然とした思い込みがあったのですが、このイベントをきっかけに、その思い込みを払拭できました。「どんなイベントも、参加してみないことにはわからんな」という前向きな気持ちになれたのでよかった。

とっても前向きな気持ちになり、このあたりで初心を完全に忘れました。 「2020年にまーーじでこれでもかとオンラインイベントに参加したので、2021年はちょっと抑えめにしよう」という初心のことです。

2021/5月~8月

このあたりは怒涛であった。いっぱい参加していっぱい書いたんだけど、本当に何も 何もきおくがない。

あっ 8月のはなけっと委託参加に合わせ、エッセイ「ひとふでラジオ」を書き始めました! 参加イベントや土地に寄せた、てのひらサイズの無料配布エッセイです。ロゴがお気に入り。

7月の #WorldWatercolorMonth を経て、絵を描くことに抵抗がなくなっていたのでさくっと自作。サークルロゴを作ったのもこのあたりだったような気がする。(こっちはうろ覚え)

折本フェア『魔法なしではそよ風も吹かない』

「ちょこっと文芸福岡」内の企画である「折本フェア」限定で配信していた折本。現在は配信終了しています。

この少し前に『偽物の爆音と甘いジン』というお話を書いておりまして、『魔法なしでは~』はそのスピンオフになります。

初めて書いたファンタジー。

ありがたくも多くの方にお読みいただき、嬉しいご感想も頂いたりして、この上なく嬉しかったので、同一世界観で何本か書き足して短編集にしようと画策しています。これも2022年に出せたらいいな。

2021/9月~12月

なんといっても、9月は新刊!

エッセイ『〆切七転八倒』

「教えて君のスケジュール管理」合わせの新刊です!

これは宣伝画像が全て。いっぱい書いたな!

この本からkindleでの配信にも挑戦しています。でんでんコンバーターさんのおかげで、思ったよりずっとスムーズに電書にできた。ありがとうございます!

宣伝用に作ったPOPがお気に入りなので見てくれ。

怒涛の「ひとふでラジオ」

10月そこ文~11月の文フリまで、怒涛のイベントラッシュでした。エッセイ、いっぱい書いた。絵を描くことへの抵抗が目に見えて消えているね。おえかき楽しいね!

2年振りの文学フリマ

帰ってきたぞ!!!

文学フリマ合わせで2022年主催イベント「第四回紙本祭」「男と男の巨大感情」のフライヤーも作った。

イベント運営Twitterアカウントで配布協力のお願いをしたところ、3名の方が手を上げてくださいました。その節はありがとうございました!

各々方、以降のリアルイベントでも残部を配布してくださるそうで……見ず知らずの人間がやってることに、ここまで力を貸してくれるヒューマンいるか!? いるんだな ここに。すごいことだなあ。

会場では見本誌を立てる小さい什器をすっかり忘れ、画用紙を三角に折っていたらお隣さんが余ってるやつを貸してくださった。

人のぬくさを噛みしめたイベントでした。

既存の無配と「ひとふでラジオ」は、ほぼ完配。小説&エッセイも、いつもより多めに持って行ったらいつも以上の売れ行きでした。持ち込み冊数減らさなくてよかったー!

このまま、文学フリマに活気が戻ってほしいなあ。次回も楽しみです。

2021まとめ/2022抱負

まとめと抱負は画像通り。ここでは2022年に書きたいものと、やりたいことの話をするね。

2022年に書きたいもの

  • #いまさらTwitter文芸部の部誌『北極星』に提出する話
    Twitterでお見かけし、活動のゆるさに惹かれて飛び込みました。なーに書こっかな。この記事が世に出る12/25あたりには、なんとなく概要ができているはず。
  • カウンセリングAIとヒーロー志願青年の話
    エッセイ『〆切七転八倒』の中で、「一度落としてしまったまま、ずるずると完成を先延ばしにしてしまっている作品がある」と述べておりました、アレです。友人がキュート表紙を描いてくれているので絶対完成させてえ~~~っ やるぞやるぞ。
  • 『魔法なしではそよ風も吹かない』短編追加してまとめたもの
    まだ何も決まってないけれど、なんとなく道筋は見えている。ような気がする。魔法が発現して十数年経ったあたりの日本、東京の近くにある、とある大学でのお話。
  • その指の産む
    文字書く男達の短編集。例によってなんも決まっていませんが、書くことのわくわくをたくさん集めた本にしたい。

 これは収録予定の短編。

2022年にやりたいこと

これは1つ大きいのがあります。なにかしら小説のコンテストに応募してみたい!

ここ数年で、随分まめにSNSを覗くようになりました。みなさんの投稿を眺めるうち、世の中には私が考えているよりずっとたくさんの小説投稿サイトがあること、そして本当にたくさんのコンテストがずっと開かれていることを改めて実感したんです。

私のことを知っている人に作品を届けるのではなく、自分から作品を読んでもらいにいくこと。ちょっとずつ読んでもらいながら徐々に好きになってもらうのではなく、初対面で「いいね!」と言ってもらえるように、ぐいぐい読ませるように作品を構成すること。横で見てたらじわじわ興味が湧いてきました。面白そう、やってみたい!

これまでの私は、常にイベントありきで作品を作っていました。紙の本を作るために書いていた。

紙の本を作るのは楽しくて、イベントはとっても居心地がいい。だけど、何か、何か今までとはガラッと毛色の違う執筆体験をしてみたいな。そう思う瞬間が、2021年の後半から終わりにかけて何度かありました。書いてて気づいたけど、この衝動って恐らく「初めてのエッセイ執筆体験」をしたことから来ているな。いつもと違う方法で脳を使うのって楽しいもんな。

とはいえ今はまだ、漠然と「コンテスト……」と呟いているのみ。まずは、どんなコンテストがあるかを調べるところから始めなければ。2022年もやることがいっぱいです。楽しみだね。いい年になるといいね。


最後に、やまおり亭の通販/kindleで買える作品まとめ記事を貼っておきます。よかったらチェックしてみてくれよな!

All the best for 2022!!!

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